こんにちは、ぽめこです。夫のアメリカ駐在が決まり、気づけば海外生活がスタートしていました。せっかくの機会なので、このブログで日々の記録を残していきたいと思います!
この記事で分かること
- アメリカの医療保険の基本的な仕組み(PPOやHMOなど)
- 急な怪我で慌てた私たちの実体験と失敗談
- 病院の選び方やネットワークの重要ポイント
- 事前に準備しておくべきことと役立つ情報
今まで、「アメリカでは病院なんてきっと行かないだろうな」「私たち2人とも健康には自信あるし」って思っていて、医療保険の細かいことはあんまり調べずに過ごしてました。最悪、具合悪くなったらそのとき調べればいいかな、くらいに軽く考えてたんですよね。
子どももいないし、結婚してから今まで2人とも大きな怪我や病気もなかったので、どこかで「なんとかなるでしょ」って甘く見てたんだと思います。
突発的な怪我なんて、まったく想像していなかったです。
でも、この前、実際に怪我をしてしまったとき、そんなのんびりした気持ちはあっという間に吹き飛びました。
慌てて病院を探して、保険のネットワークとか使い方もよくわからなくて困っちゃって。
夫も普段は冷静なのに、結構な量の血を見て動揺していて。
冷静に調べたり落ち着いたりする余裕がまったくなかったです。
そのせいで、自分たちがちゃんと知っていたらスムーズにいったはずのことが、逆に複雑になっちゃいました。
今回の経験から、駐在生活では医療保険のことはなるべく早くちゃんと知っておいたほうがいいなと痛感。
風邪とか軽い症状ならまだしも、怪我や急な病気のときは、どれだけ速く判断できるかがほんとに大事なんだなと思いました。
これからアメリカに駐在予定の方や、私たちみたいに健康に自信があって「ちょっとくらいなら病院行かなくても大丈夫」と思って医療保険のことを後回しにしている方に、私たちの体験が少しでも役に立てば嬉しいです。
アメリカの医療保険の基本とネットワークの複雑さ
アメリカの医療保険は日本と違って、仕組みがちょっとややこしいなと最初に感じました。
最初に、というかこれをちゃんと理解したのはすでにERを受診し終えた後なんですけどね。(本当に何も知らなかった!笑)
保険の種類にもいくつかあって、よく聞くのは「PPO」や「HMO」。
それぞれ利用できる病院の範囲や紹介状の有無などに違いがあるんですけど、他にも「EPO」や「POS」なんていう種類もあります。
正直、名前だけ聞いてもピンとこないし、プランによって何が違うのか分かりにくい…。
私たちも、こんなの日本にいるときには一度も考えたことがなかったです。
そして「ネットワーク」という言葉。これは保険会社と契約している医療機関のリストのことで、ネットワーク内(in-network)か外(out-of-network)かで自己負担が大きく変わる仕組みです。
同じ保険会社でも、加入しているネットワークの種類によって使える病院が違ったり、そもそも保険が適用になる・ならないの分かれ目だったりするんですよね。
私たちはAetnaというネットワークに入っているはずなんですが、その中にもさらにいくつか種類があるみたいで、どの病院が対象かよくわからなくて混乱しました。
あと、ER(救急外来)とアージェントケア(緊急だけど軽症のときに行くクリニック)の違いもちゃんと理解してなかったので、どこに行くべきか判断に迷ってしまったのも大きかったです。
こうした複雑な仕組みを知らなかったせいで、怪我をしたときに慌ててしまい、どこに行けばいいのか探すのにかなり時間がかかりました。
結局、途中で諦めて「もう一番近いところでいいや…!」ってなって行ったんですが…笑
このあたりの詳しい話は、次の章で実際の体験談とあわせてお話ししますね。
実際に怪我をしたときに起こったこと
怪我した瞬間はパニック、判断は「今すぐ病院!」
ある日、家で過ごしていたときに、ちょっとした不注意で怪我をしてしまいました。
「うっ」と思った次の瞬間には、血がぷしゅっと吹き出してきて… 想像以上の出血に一気に焦りました。
ティッシュやタオルで押さえてもすぐ真っ赤になって、止まる気配がなくて。
この深さはもう「縫わなきゃダメかも」と直感的に思って、さすがにこれは病院に行くしかない、と判断しました。
夫を呼んだら、普段は冷静なタイプなのに、血の量を見た瞬間に動揺していて。
私も私で、「保険どうなってたっけ?」「ネットワークとかって今すぐ確認できるんだっけ…?」という状態で、冷静に調べる余裕なんてまったくありませんでした。
とにかく「今すぐ診てもらえるところに行かなきゃ」という夫がGoogleマップを検索。
その時点で朝の7時台。
アージェントケアはだいたい9時オープンのところが多くて、どこも開いていませんでした。
一番近くて、今すぐ診てもらえそうだったのがER (Emergency Room)だったので、 迷わずそこに向かいました。
病院に着いてから知る、ネットワーク外の現実
病院に入って受付をしたとき、なんとなく 「ここはネットワーク外だろうな」 と感じました。
ネットワーク内、外という言葉自体は知っていたので、病院の名前に見覚えがなかったこと、受付スタッフの対応、施設の雰囲気などから、 夫も「ちょっとヤバいかも」と気づいたようでした。
慌てて保険証を見直して、夫が保険会社に電話して確認したところ、「その病院はネットワーク外です。もしも 高額請求になった場合、自己負担は最大で2万ドルかかる可能性があります」と言われてしまいました。ネットワーク内であれば500ドルまで自己負担とのこと。
私も夫も、心の中で「に、にまんドル!? (絶句)」でもそのときはすでに診察の順番を待っていて、出血も一向に止まる様子がなかったので、もう引き返すという選択肢はありませんでした。
結果的にちゃんと診てもらって処置も受けられたんですが、「保険のネットワーク内か外かを事前に把握しておくことが、こんなに大事だったとは…」と本当に痛感しました。
ちなみに、ERでの滞在時間は合計で4時間くらい。
最初の1時間半は待合室でひたすら待ち、そのあと病室に通された後も、何をするにもとにかく待ち時間が長かったです。
やっとレントゲンを撮って戻ってきてもなかなか医師が来ない。
さらに、麻酔を打たれてからもずーっと待ち時間が続いて、「え、効いてるけど…?このまま何分も放置なの?」みたいな状況もありました。
処置が終わった後も、ビジットサマリー(診療明細)をもらうのに時間がかかって、結局会計もなしでそのまま帰されるという、なんだかよくわからない流れに。
日本のようにその場で支払いをして完結、という感覚ではなかったので、「これってどうなってるの?」と疑問と不安だらけでした。
処置の後に続いた、ネットワーク外だった弊害
ERでの処置が終わってホッとしたのもつかの間、医師から「できるだけ早くあなたのネットワーク内の専門医に診てもらってくださいね、今日中に予約を取ってください、必ずです。」と言われたんですが、 ここからがまた大変でした。
というのも、ERはネットワーク外だったため、紹介状は出してもらえず、レントゲンのデータも共有されないと言われてしまったんです。
PPOプランだから本来なら専門医に直接予約できるはずなのに、いざ電話してみると「プライマリードクターやERの紹介状がないと受け付けられません」と毎度言われてしまい、話がまったく進まず…。
駐在なのでプライマリードクター(かかりつけ医)もいませんし、途方に暮れました。
じゃあどうしたらいいのか、と聞いてみると、ネットワーク内のアージェントケアで紹介状を出してもらえるからまずそれを試してみて、とアドバイスされました。
結局、今度はネットワーク内のアージェン トケアをあらためて受診し、紹介状を書いてもらうことになりました。
その結果、専門医にたどり着くまでに余計な日数がかかってしまって、「早く受診して」と言われていたわりに全然スムーズじゃなかったです。
ERではちゃんと処置してもらえたものの、 そこから先の流れがうまくつながらず、「最初からネットワーク内に行けていれば…」と何度も思いました。
パニック時こそ「事前の準備が大事だった」と痛感
改めて思ったのは、 「ケガしたときに慌てないためには、事前の備えがほんっとうに大事だった」 ということ。
保険の仕組み、ネットワークの種類、アー ジェントケアとERの違い、そして何より「自分たちのプランでは、どの病院が使えるのか」を最初から把握しておくべきでした。
あの時の判断自体を後悔しているわけではないけど、事前に知っていれば避けられた遠回りがあまりにも多すぎて、夫にはたくさん迷惑をかけてしまったし、これは絶対に忘れたくない経験になりました。

本文:夫と2人して「にまんドル!?」って絶句した瞬間、しっかり覚えてます…。
4. 駐在生活で知っておきたい、アメリカの医療保険と受診先の基礎知識
実際に怪我をしてみて強く思ったのは、
「アメリカの医療制度、なんとなくわかってるつもりじゃダメだった!」ということでした。
日本みたいに「とりあえずどこでも保険証出せばOK」という世界ではなくて、
病院の種類や、保険の使える・使えないのルールが、全然違う。
今回は、私たちが実際に戸惑ったこと、
「もっと早く知っておきたかった…」と思ったことを、なるべくわかりやすくまとめておきます!
保険プランの種類(PPO、HMO、POS…何それ?)
アメリカの医療保険にはいくつか種類があって、代表的なのがこちら:
- PPO(Preferred Provider Organization)
→ 比較的自由度が高く、紹介状なしで専門医に行ける。ネットワーク外だと自己負担が大きくなる。 - HMO(Health Maintenance Organization)
→ 原則ネットワーク内の病院のみ利用可能。専門医にかかるには、まずかかりつけ医(Primary Care Physician)の紹介が必要。 - POS(Point of Service)
→ PPOとHMOの中間のような位置づけ。紹介状が必要な場面もあるが、ある程度の自由もある。
私たちはPPOのプランだったんですが、「PPO=自由にどこでも行ける!」と思っていたら大間違いでした。
専門医には紹介状なしで予約できるはず…と思っていたのに断られたり、
ネットワーク外だと紹介状そのものが出してもらえなかったり、
レントゲン画像が共有できないなんてこともあって、「え、そうなの?」の連続。
たぶん、駐在でアメリカに来ている人たちはPPOプランの方が多いんじゃないかと思います。
基本的に「かかりつけ医(Primary Care Physician)」を持たないパターンが多いと思うので。
正直、まだアメリカの保険の仕組み全部を理解できてるわけじゃないんですが、
「自分のプランがPPOなのかHMOなのか」は、絶対に把握しておいたほうがいいです。
実際に専門医に電話したときに、
「あなたのプランはPPO?HMO?」って聞かれて、
「え、それってなに…?」ってなって焦ったので…。
「ネットワーク」って?In-NetworkとOut-of-Networkの違い
アメリカの医療でよく聞く「ネットワーク」って、保険会社と契約している医療機関のリストのことです。
- In-Network(ネットワーク内):保険がしっかり適用される。自己負担が少なめ。
- Out-of-Network(ネットワーク外):保険が効きにくく、自己負担がとても高くなる(場合によっては全額負担)。
同じ保険会社でも、加入している「ネットワークの種類」によって行ける病院が違うことも。
たとえば「Aetna」というネットワークでも、その中に「Open Access」や「Choice POS」などいくつもネットワークの種類があって、
「Aetnaって書いてあるから大丈夫!」と思って病院に行ったら、ネットワーク外だった…」なんてことも普通にあるらしいです。
ERとアージェントケアの違いと、どっちに行くべき?
私がかなり混乱したのが、ERとアージェントケアの使い分け。
- ER(Emergency Room):命に関わるような症状、重症、出血、骨折など。
24時間オープンだけど、費用も高く、優先順位を付けたりもするので待ち時間も長い。 - アージェントケア(Urgent Care):風邪や熱、軽い怪我など。予約不要で見てもらえることが多く、費用も比較的安め。
ただし、営業時間は限られている(多くは9:00〜)。
私たちの場合は朝の7時台で、アージェントケアはどこも開いていなかったので、選択肢はER一択。
結果的には行ってよかったけど、「時間帯によっては行ける場所が限られる」ということも頭に入れておくと安心です。
事前に確認しておくと安心なポイント
とくに今回のことで「これはほんと早めに確認しておけばよかった…!」と思ったことをリストにしておきます👇
✅ 自分の保険のネットワーク名
保険証に書いてあることが多いですが、名前がややこしくてよく分からないことも。
そんなときは、保険会社に直接電話して確認するのが一番早くて確実です。
✅ ネットワーク内の病院やアージェントケアを検索できるページ
たとえばAetnaなら「Aetna Find a Doctor」など。
自宅から近い病院を事前に調べて、スクショ or 印刷しておくのがおすすめ。
ちなみに、Aetnaでもネットワークの種類によっては専用の検索ページを使わないと正しく表示されなかったりするので、
自分が加入している保険会社のホームページなどをよく確認することが大事です。
我が家は最寄りのERとアージェントケアの情報を冷蔵庫に貼っています。
✅ 保険カード裏のカスタマーサービスの電話番号
いざというとき、ネットワークに入っているかどうかの確認などが電話でできました。
対応も丁寧で意外と頼りになります。
✅ 「保険会社名」と「ネットワーク名」は違う!
私は最初「Aetnaに入ってます」って伝えたら「あなたの情報は見つかりません」って言われてしまいました…。
でも本当は「Nippon Life Benefitsに加入していて、ネットワークがAetna」という構造。
病院に伝えるときは、保険会社名を言うのが正解です!
✅ 専門医に予約するとき、「PPO?HMO?」と聞かれることがある
私はこの質問に「…それってなに?」と完全にフリーズ。
結局、保険会社に電話してプラン名を確認することになりました。
自分のプランの種類(PPOかHMOか)は、あらかじめ把握しておいた方が絶対安心です。
アメリカの医療制度って、知ってるか知らないかだけで全然違うとほんとに実感しました。
調べるのってちょっと面倒だけど、
「もしものときに慌てないため」に、これだけでも先に知っておけたら…と心から思ったので、
誰かの参考になれば嬉しいです。
まとめ:アメリカ生活、病院に行かない前提でいないほうがいい
今回の怪我をきっかけに、アメリカでの医療保険のこと、自分がどこにかかれるのか、ネットワークの仕組み…知らなかったことが本当に多かったなと痛感しました。
正直、私たち夫婦は「たぶん病院なんて行かないでしょ」と思っていて、保険のことも「必要になったら調べればいっか」と後回しにしていました。
この歳になるまで大きな怪我や病気を経験してこなかったので、自分がERを受診するような怪我をするって発想自体がなかったです。
でも、それって本当に危ない考え方でした。
怪我って、いつどんなかたちで起きるか分からないし、特にアメリカは医療費のしくみが複雑で、焦っているときに調べるのはとても難しい。
今回のように、ネットワーク外の病院に行ってしまったり、紹介状や保険の説明で戸惑ったりすると、時間もお金も想像以上にロスしてしまいます。
子どもがいる家庭では「まず医療」って意識があるかもしれませんが、うちのように大人2人だけだと、つい後回しになりがち。
でも、それこそが落とし穴だったなと思いました。
📝 これからアメリカに来る方、今駐在中の方へ
- 今すぐ病院に行く予定がなくても、「保険会社名」「ネットワーク名」「PPO/HMOの種類」「近くの病院リスト」だけは、ぜひ一度確認してみてください。
- 特に、アージェントケアとERの違いや、どのタイミングでどこに行くべきかは、事前に知っておくと焦らずにすみます。
私たちのように「健康だし、きっと大丈夫でしょ」と思っている方ほど、いざというとき慌てやすいと思います。
今回の体験が、どこかの誰かの備えになればうれしいです。
これからERの請求等が待ってるんですが、その時はまた体験談をシェアしたいと思います。

この記事、怪我した日の夜に「ブログに書こう」って思って、ざっくりメモを残してました。
書けてよかったなぁって思います。
あの時は正直、笑い事じゃなかったけど…今だから笑えるかな。
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